医療施設の中長期ビジョンや成長戦略の実現を支援する「Value Partnerships」
シーメンスヘルスケア（株）
事業開発部
https://www.siemens-healthineers.com/jp
Siemens Healthineersは、わたしたちのPurpose（存在意義）として、「We pioneer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere.ヘルスケアを、その先へ。すべての人々へ。」を掲げ、事業の中核であるヘルスケアにおいてブレークスルーをもたらし続け、お客様や患者さんに目に見える成果を提供することを目指しています。スクリーニング、診断から治療、フォローアップまでの全ての段階において、画像診断装置・治療装置・臨床検査機器などの幅広いポートフォリオを提供するとともに、人工知能（AI）技術を活用した製品・サービスを積極的にご提案しています。近年では、単なる医療機器ベンダーの域を超え、お客様の中長期ビジョンや成長戦略の実現を支援する事業パートナーとなるべく、「Value Partnerships」という中長期的な視点に立った包括的な取り組みを進めています。「Value Partnerships」プロジェクトでは、それぞれのお客様が掲げられている注力領域において様々な取り組みを実行しますが、最近多く見られるのが「AI」、「検体検査」、「タスクシフト」、「収益向上」という4つのテーマです。
Siemens HealthineersのAI技術開発には歴史があり、1990年よりAI技術の中の機械学習を応用し、CT装置やMRI装置で得られた画像の解析を行うアプリケーションを開発してきました。2010年からは深層学習（ディープラーニング）技術をCT装置やMRI装置での撮影に応用し、検査効率の向上、検査の標準化、適正な線量による検査などを支援しています。画像診断・治療計画支援においては、AI技術を活用したクラウド型画像診断支援プラットフォーム「AI-Rad Companion」の提供を行っており、2022年9月時点で「胸部CT画像AI診断支援」、「前立腺MR画像診断支援」、「頭部MRI画像診断支援」、「放射線治療計画における各臓器の輪郭抽出支援」の4つのシリーズを提供し、読影医や検査技師の生産性向上や患者エンゲージメント向上にお役立ていただいています。
また、オンプレミス型画像診断支援システム「syngo.via」においても、AI技術「ALPHA technology」を活用しています。「ALPHA technology」は、ボリュームデータをもとに膝や肩といった解剖学的な位置を自動的に認識し、最適なMPRを作成することを可能にします。「syngo.via」にボリュームデータを送信するだけで撮影後に必要な画像処理が終了している状態となるため、あるお客様では年間50時間程度の業務短縮を実現しています。
また、検体検査工程を自動化し、タスクシフトや収益向上に役立てる取り組みも広がりを見せています。「機器更新のための予算が不足し、検査環境が老朽化している」、「検査結果が診療科医師に報告されるまでの時間が長く、患者の診療待ちが長時間に及んでいる」、「検査業務の多くが技師の手作業によって行われており、他の医療機関に比べて検体検査件数が少ない」といった問題を抱えていらっしゃるお客様に対し、検査環境の最新化、患者満足度の向上、そして、検査収益の改善を目標とした取り組みを実施しています。具体的には、生化学、免疫、血液、凝固など各検体検査に必要な機器一式と検体の自動搬送処理システム（Aptio Automation）を整備し、検体検査工程の多くを自動化します。これにより、医師への検査結果報告までの時間を平準化・短縮し、患者の診療待ち時間を短縮するとともに、検査技師の業務負荷を大幅に軽減します。そのうえで、検査技師を生理検査などの高付加価値業務へ配置転換することで検体検査以外の収入増加を目指すとともに、診療科医師や地域医療機関との連携により、検体検査件数を増加することで検査収益全体の改善を進めることも可能となります。
このようにSiemens Healthineersは、画像診断装置・治療装置・臨床検査機器などを単に導入するだけではなく、お客様の医療経営を包括的にご支援しています。今後も高齢化、医師やスタッフの不足による人件費の増加、診療報酬の改定などお客様の経営環境が厳しさを増すことが予想される中、AIや自動化・省力化、タスクシフトを通じた収益向上、中長期ビジョン、成長戦略の実現に貢献していきます。
